愛が重い

一生懸命ブログを書きます

好きな本「泣き虫チエ子さん」を読む、「泣き虫おたふくさん」

我が家の息子、最近は色々な事に興味が出て来ています。鏡や窓などの姿が映る事に対して、特に興味津々です。まだ映っているのが自分だという認識があるのか無いのかは不明ですが、自身に対してニコニコと笑いかけています。

そしてもう一つ、人間の体の作りにも興味が出てきたようです。天才です。将来は医者か博士か…。母の鼻の穴に興味津々です。一生懸命指を突っ込んで、その反応を研究しています。紅葉のようなお手てで、鼻フックをしてきます。なんでや。研究テーマはなんや。

 

先日、久しぶりに本屋さんへ行きました。久しぶりすぎて、ずっと買っているシリーズものの本が2冊も新しく出ていた事に、時の流れの早さを感じて震え上がりました。

最近は、瞬きするだけで1日が終わるような気持ちになっています。嘘ですけどね。

 

本屋さんで触発され、久しぶりにお正月録り溜めた番組鑑賞はお休みし、本棚から本を引っ張り出してきました。私は、益田ミリさんという作家さんが好きです。たくさん好きな作品はあるのですが、中でも、「泣き虫チエ子さん」シリーズは何度も何度も読み返してしまいます。

こちら、ショートショートの漫画で構成されているので、とても読みやすいです。

物語は一組の夫婦、チエ子さんとサクちゃんを主人公として流れます。大きな事件が起こるでも無く、ハラハラドキドキの要素は特にありません。昼ドラのような、目が離せない展開なんてありません。

ただただ、日常の何気ない風景が、何気なく描かれています。静かに、淡々と描かれています。

とても静かな内容です。けれども私は、この本を読むと涙が溢れてくるのです。

日常の何気ない風景の中で起きる出来事は、慣れて当たり前になってしまう事が多いと私は思っています。流してしまったり、気付けなかったり、そんな事がとても多いです。ですが、この本ではそういった当たり前をなるべく取りこぼさないように、ギュッと抱きしめているような暖かさを感じる事ができるのです。

精一杯、大切な人を大切にする。時間は絶対に止まらない。いつか必ず誰にでも終わりは来るから、なるべくたくさんの宝物を見つけて生きていきたいなと思います。息子の鼻フックも、いつかは宝物になると信じて。